■Project
芦屋もの忘れと心の診療所 ネーミング設計・ロゴデザイン設計

■Branding
院長先生からいただいたご希望に「町の心のかかりつけ医になりたい」というお言葉がありました。この印象的な「町の心のかかりつけ医」という言葉を病院名に変換するという考え方でネーミングを設計しました。

日本でも「かかりつけ医を持ちましょう」と厚生労働省でも推進をしています。「かかりつけ医の先生はどういう名前の病院にいらっしゃるだろう」と考えてネーミングの設計を行いました。「かかりつけ医」という言葉を調べていくと、江戸時代の庶民は漢方の知識を駆使して、なるべく自宅で病気を治そうとしていたため「かかりつけ医」という言葉はなかったと考えられます。明治維新以降、西洋医学が全面的に取り入れられたあとから多くの診療所がつくられました。夏目漱石の「道草」「吾輩は猫である」にも「かかりつけの医者」「平生かかりつけの甘木先生」という言葉が出てきます。「かかりつけ医」は「医者」「医師」より少し柔らかい印象を感じました。相談しやすい「先生」の方が近いイメージかもしれません。「かかりつけ医」のがいる病院は「メンタルクリニック」や「心療内科」よりも「診療所」という言葉のほうが近いかもしれないと考えました。

夏目漱石「道草」

■Logo Design
現代は情報に常にさらされています。大量の情報の中で印象を作ることは非常に難しくなっています。ですが、伝える情報を絞り込むができれば覚えてもらうことは可能だと考えます。ロゴマークから印象を作り「この病院なら安心できる先生がいるかもしれない」というイメージの流れになるようにロゴを設計しました。

覚えてもらうものをロゴ一つにまで絞ることができれば、大量の情報の中でも記憶していただく余裕はあると考えています。

諸外国ではかかりつけ医の制度が日本よりも進んでおり医療に貢献しています。日本の長屋文化なかかりつけ医の印象ではなく、かかりつけ医先進国であるヨーロッパなどのトンマナを持つロゴデザインが適していると考え設計を行いました。心や記憶の病でお悩みの方は、あまり外出をせず家にいる時間が長くなる傾向があります。言い換えれば家は最も安心する場所です。ヨーロッパでは家、家族の考えが日本とは違い、最も大切にしている場所でもあります。かかりつけ医の先生は他人とは違う近い存在です。かかりつけ医の先生にしか相談できないこともあるかもしれません。「身近な診療所とういイメージから家をモチーフにロゴデザインを設計。ヨーロッパ建築のレンガやステンドグラスの要素を取り入れ、色調もヨーロッパ建築を基に安心感のある配色に。バラバラの心や記憶がゆっくり戻ってきて希望の光となるようにデザインしました。

■芦屋 もの忘れと心の診療所Logo

https://ashiya-mental-clinic.com/